top of page

クマドリオウギガニ剥製

マングローブに生息すると言われているクマドリオウギガニ。


某メーカー様から入手できないかとご相談をいただいたのですが、私が住んでいる瀬戸内では手に入らないカニなのでどうしようか悩んでいたところ、Twitterのフォロワーさんが沖縄へ採集に行かれた際に捕獲できたとのことで、無理を言って2匹送っていただきました。






上から見ると地味な色をしていますが、






ひっくり返すと・・・

顔にはくっきりと目立つ縞模様が!

この模様が歌舞伎の隈取に似ていることが名前の由来だそうです。




メーカー様に入手できたことをお伝えしたところ、光栄なことに制作のご依頼をいただきました。


初めて手掛けるカニなので上手く仕上がるかわかりませんが、精一杯頑張ります!






それでは作業開始です。

いつものようにまずはボイル。






中身を取り除きます。






殻を組み直し、ポーズを整えて乾燥させ、






絵の具で色を塗ります。






次に剥製の強度を上げるためにウレタンでコーティングします。


この作業で表面が水に濡れて潤った感じも再現できるのですが、このカニは水から出て活動しているみたいなので、体の表面はこんなに潤ってはいないはずです。



なので表面の乾き具合を再現するために最後にもうひと手間




ツヤ消し塗装を施して完成です。






一番の特徴である隈取模様もなんとか再現することができました。


メーカー様に送って確認していただいたところ、ご満足いただけたようでした。

今後はメーカー様の元で貴重な資料として活躍してくれることを願います。






ちなみにもう1匹は・・・







威嚇ポーズに仕上げてみました。


こちらもなかなか良い感じに仕上がったのではないかと思います。






今回は全く制作経験のない素材だったので、失敗するのではないかととても不安でしたが、無事に完成してホッとしています。


メーカー様からお声掛けいただかなければクマドリオウギガニの存在を知ることはなかったと思いますし、剥製も完成することはなかったと思います。

貴重な制作の機会を与えてくださったメーカー様に御礼申し上げます。

ありがとうございました。


これからもリアルな作品を作れるよう制作に励んでいこうと思いますので、よろしくお願いいたしますm(_ _)m

タグ:

特集記事
最新記事
アーカイブ
タグから検索
bottom of page