ダイオウグソクムシ剥製
ヨコハマおもしろ水族館様(現在は閉館)とちょっとしたご縁があり、ダイオウグソクムシをご提供いただきました。
世界最大のダンゴムシとして有名なあの深海生物がなんとなんと我が家にやって来たんです!!
私のような一般人が手にすることができるような代物ではないので、大変恐縮しております💦
水族館で飼育されていた子がお亡くなりになってしまったらしく、亡骸を有効活用できないかということで我が家で剥製にすることになりました。
体長約28㎝とあまりの大きさに怯んでしまいそうですが、水族館様のご厚意を無駄にしないためにも頑張って剥製にします。
まずはボイル。
ダイオウグソクムシって茹でても赤くならないんですね。
エビやカニと同じ甲殻類なのに不思議です。
続いて除肉。
裏側に切り込みを入れ、肉を取り除きます。
取り出した身がこちら↑
見た目とは裏腹に山のようにどっさりと詰まってました。
鮮度が悪いからなのか、めっちゃ臭いです💦
次はポーズを整えます。
これだけで5時間もかかってしまいました💦
こだわっただけの仕上がりになってくれることを願います。
乾燥させること約2週間・・・
充分に乾燥したようなので、いよいよ塗装です。
まずは全体を白く下塗りします。
これだけで4時間かかりました。
次に背中側を塗装。
今回は6時間かかりました。
最後に腹側を塗装。
これまた6時間。
脚がいっぱいあるので大変でした💦
充分に乾燥させたら、ウレタンでコーティングして完成・・・
ん?
ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~!!!!!
ウレタンで塗った部分がどんどん黄ばんでいきます。
どうやら下塗りに使った黄色の絵の具(レモンイエロー)とウレタンの相性が悪かったらしく、黄色の絵の具が溶け出してしまったようです。
そんなに黄ばんでる?
と思われるかもしれませんが、
近くで見ると変色具合が目立ちます。
最後の最後で大失敗😣
これまで塗装に費やした18時間(絵の具での塗装16時間+ウレタン塗装2時間)が全て水の泡に・・・。
また最初から塗り直しです😭
マジで凹むわ。
ということでもう一度白く(今度はレモンイエローではなくディープイエローを混ぜて)下塗りし、
その上に再塗装。
なんとか黄ばみを消すことができました。
充分に乾燥させたら、再度ウレタン塗装です。
一度失敗しているだけにハラハラしますが、果たして結果やいかに・・・
ふぅ~。
今度は変色することなく無事に成功しました ε-(´∀`*)ホッ
一時はどうなることかと思いましたが、なんとか完成に漕ぎ着けることができて良かったです。
まさか絵の具とウレタンに相性があるとはつゆ知らず・・・。
また一つ勉強になりました。
この失敗を次からの制作に活かしていければと思います。
何はともあれダイオウグソクムシを形に残すことができたというのは私にとって大きな収穫でした。
水族館様を始め、私の元にこの子が届くようにご縁をつないでくださった皆様方のご協力に感謝いたします。
ちなみにこちらの剥製ですが、
第66回尾道市美術展に入選しましたので現在尾道市立美術館にて展示されております。
昨年大賞を受賞したヤシガニより手間暇かけて仕上げた自信作だったので入賞できなかったのはとても残念ですが、お披露目できる機会に恵まれたことがせめてもの救いです。
多くの方に見ていただければ幸いです。
第66回 尾道市美術展 日時:令和4年6月4日(土)~6月19日(日) 9時~17時(入館は16時半まで) 〈月曜休館〉 会場:尾道市立美術館 料金:観覧無料
実はこの剥製、もう買い手が決まっておりますので今回が最初で最後のお披露目になります。
瀬戸内ではまずお目にかかれない激レア種なので、ご興味ある方はこの機会をお見逃しなく!
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